現代のものづくりではコンピュータ制御された機械を使いこなし、いかに独創的で高品質な商品を作り出せるかが問われています。 当科では、このような時代のニーズに応えられるテクニシャンエンジニアの育成を目指しています。
機械は人の生活を豊かにしていくものです。まして機械は人に危害を加えてはなりません。またすぐに壊れてもいけません。そうしたことを多角的に考えるのが設計技術です。またそうして考えられた優れたアイデアを正確に伝えるように表現しなければなりません。そのための知識や技術を機械設計関連科目で習得します。
部品には高い精度が必要となりコンピュータ制御された工作機械が駆使されます。まさに削ることを追及して設計図が現実になっていく光景です。加工を追及する姿勢を大切にし、加工の技能と技術について実習を通じて習得します。
スピードやコストを考えると、できればトライなく一回で機械の性能を発揮させたいものです。そのためには確かな測定、計測技術が求められます。1/1000ミリオーダーの正確な測定はもちろんのこと、機械部品ごとの特別な測定方法もあります。また得られたデータを分析する力も必要です。関連科目の中でそうした測定・計測技術を習得します。
「機械」は動きを生み出す唯一の技術です。電池やガソリンだけではものは動きません。そこに動く仕組みを与えているのが機械の技術なのです。生産技術科では、ものづくりの原点である基本的な加工技術に加え、最新の加工システムを操り、「機械」を生み出す実践技術者の育成を目指しています。
これまで習得した技能・技術を総合的に発揮して新規性のある課題に取り組む科目として総合制作実習があります。その中ではエコラン競技、コマ対戦、ロボット競技、機械加工やCAD製図などの競技会に参加することを一つのテーマにすることもあります。工夫しながら作ることの楽しさにもまして、目標を定めその達成を目指す中で得られる経験は将来の糧になります。
生産技術科 平成28年度入校
丸山 竜也/新潟県立新発田南高等学校 豊浦分校出身
私は普通科出身で、初めはついていけるか心配でした。しかし授業は、普通科出身の人は基礎から、工業科出身の人は復習を兼ねて全員一から学べます。慣れない機械操作は難しいですが、先生方が丁寧に教えてくれます。身につくかは自分次第ですが、頑張れば様々な技術を習得できます。試験やレポートは慣れるまで大変ですが、周囲と協力して乗り越えることができました。私はこの学校で様々な大切なことを学びました。皆さんも新潟職能短大でものづくりの世界に入ってみませんか?
生産技術科 平成29年度入校
河津 佑亮/新潟県立新潟工業高等学校出身
私は工業高校出身ですが、この学校の実習環境に魅力を感じて入校しました。日々の勉強はものづくりの基礎的なことから学び始めます。普通科出身の人は基礎から、工業科出身の人は基礎を見直すところから学ぶことができます。この学校は実習や実験が多く、その分レポートや課題もありますが、教わったことを実際に体験することで身につくことが沢山あります。実習で身につけた技術で検定や資格の取得も目指せます。検定や資格は就職活動では大きな武器になります。ぜひ皆さんもこの学校で多くのことを学びませんか。
高橋先生/専門 機械力学、自動制御
社会に出てみると、意外に学校で学んだ知識は役に立たないとはよく聞かれる話です。それなら何を学んでいるのでしょう。ある人は「考えることを学んだような気がする」と答えています。多くの人の頷くところではないでしょうか。考えるとはいっても皮相な考えではなく、それはしっかりと考えること、格好よくいえば批判的かつ合理的精神といえるでしょう。モノづくりだって同じこと。役に立つモノを作るにはしっかりと考えられた確かなモノを作ってもらわないと困るのです。その力量をこの学校で身に付けて欲しいと思います。