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修了生・在校生の活躍

今里の家

平成12年10月24日付 四国新聞掲載

99年、世界の45歳以下の建築家のための第1回国際コンテスト「ar+d賞」(アーキテクチュラル・レビュー誌主催)で21人の受賞者の1人に選ばれた高松市屋島西町の建築家、岸上克康さん(43)。このほどロンドンの英王立建築家協会の建築ギャラリーで世界の若手建築家の1人として作品紹介されたほか、県内では独立後初の公共建築が完成するなど、乗っている。
岸上さんは93年には40歳以下を対象とした伊の国際建築家コンテスト「アンドレオ・パッラーディオ国際建築賞」特別賞を受賞しており2度目の国際賞受賞。「ar+d賞」は、審査員の死去などで中断しているパッラーディオ賞に代わる世界で唯一の若手の登竜門として注目を集め、約900点の応募があった。
岸上さんの受賞作品「今里の家」は高松市今里に98年に完成した住宅。道路に面した東側、南側には窓がなく中庭を設け採光、通風を得るプライバシーを重視した都市型住宅。ガルバリウム鋼板波板、ポリカーボネート波板など現代的な素材を使用し建築の新しい造形と空間構成に挑戦した点が評価を受けた。
「いつも心掛けているのはシンプル。内部空間と外部空間をどう融合させるかに苦労した。それだけに評価されてうれしい。」と岸上さん。
岸上さんは25歳で当時の香川職業訓練短期大学に入り、86年から92年まで故山本忠司氏の建築事務所に在籍。00年9月に独立後初の公共建築として設計した観音寺市の「一ノ谷総合コミュニケーションセンター」が完成した。
同センター設計では、故山本氏を介して親交のある故イサム・ノグチ氏のパートナーで、彫刻家の和泉正敏氏にモニュメント制作を依頼しコラボレーションを実現。国内の有力建築雑誌の取材申し込みが増えるなど注目を集めるているという。
「日本では受け入れにくいかもしれないが、これまで通りシンプルを追及。国内でも実績を上げ、海外の賞にも積極的に応募するなど作品の幅を広げたい」と受賞を励みに、持ち続けてきた信念の正しさを再確認していた。

今里の家
受賞作品「今里の家」の外観

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